特別講師 中野シェフによる特別授業が行われました

2023/10/13

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  • パティシエ科

10/4(水)ダロワイヨジャポン取締役の中野 賢太シェフによる特別授業が行われました。

実習内容は飴細工のデモンストレーションです。
2年生対象のデモでは、中野先生が2015年ミラノ万博世界大会 優勝時に制作した作品を再現するものでした。授業時間3時間での制作のため、世界大会で制作したピエスモンテの上部のみを再現しましたが、デザイン性、創造性、芸術性すべてが超一流で、学生も驚いていました。

飴細工はグラニュー糖を使ってもできますが、繰り返し熱を加えると結晶化が起こったり、ツヤが無くなるリスクがある為、最近ではパラチニット(還元パラチノース)というダイエットシュガーを使うことがほとんどだそうです。加工もしやすく、よりツヤや透明感を出すことができます。

パラチニットと水を鍋に入れ、火にかけながら170℃まで熱し、その後泡が消えるまで少し冷ましてから様々な大きさの型に流し入れます。先生が使用している型は、お皿や植木の受け皿、丸い製氷の型など、身の回りにあるものも利用していました。また、先生自ら制作したというシリコン製オリジナルの型も使用していました。

午後の1年生対象のデモでは、新作の飴細工を制作していただきました。
1年生は初めての飴細工だったので、先生の行動すべてが新鮮だったようです。
あたためた飴を引っ張りながら伸ばし、リボンやバラを作る技術を『引き飴』といい、作品のパーツをひとつひとつ作ります。その後、すべてのパーツをモンタージュしていきます。
組みあがった作品を見て、学生からは歓声とともに拍手が沸き起こりました。

この日は雨というコンディションで、飴細工にとっては天敵の湿気があり、天候には恵まれなかったものの、それを吹き飛ばすほどの素晴らしい作品を仕上げてくださいました。
世界大会で優勝された中野シェフの制作工程をこうしてデモンストレーションで見ることができるのは、改めて貴重な機会だと実感しました。次年度も宜しくお願い致します!


講師紹介
中野 賢太

1980年東京都生まれ。大学在学中に渡仏し、パリ「ラ・グランデピスリー・パリ」、「ホテル・ル・ブリストル」にて研修。大学卒業後に東京・広尾「ジュヴォー」を経て2007年に再渡仏。ペルピニャン「オリビエ・バジャール国際製菓学校」、パリ「ホテル・プラザ・アテネ」、コート・ダジュール地方「クリスチャン・カンプリニ」で研鑽を積む。内海会理事。2012年「 ダロワイヨジャポン」のパティスリーシェフに就任。2017年 取締役に就任。

受賞歴
08年 シャルル・プルースト杯総合 準優勝
15年 ミラノ万博世界大会16ヵ国中 優勝


午前:2年生

午後:1年生